対策の最中また教諭不祥事

対策の最中また教諭不祥事
中国新聞 ’13/6/29

 福山市の城西中の教諭男性(54)が広島県迷惑防止条例違反(盗撮)の疑いで書類送検された。市教委が不祥事防止に努めていた最中だけに、関係者や保護者のショックは大きい。

 市教委は28日夕、同市霞町のまなびの館ローズコムに市立小中学校の校長、幼稚園長たち約130人を集めた。吉川信政教育長は「職責に対する緩みがないか、厳しく問い直さなければいけない」と強調。担当課長は7月末までの対策の報告を指示した。

 県教委によると、教諭は聞き取り調査に、商業施設などで約70回の盗撮を認めたという。始めたのは昨年10月。小学校教諭が逮捕された4カ月後だった。

 市教委は小学校の事件後、少なくとも月1回は各校で委員会を開き、個人情報保護やセクハラ防止などを話し合うことで再発防止に努めてきたという。県教委も懲戒処分の具体例を示すなどして、意識強化を図ってきたとする。

 だが県教委がまとめた近年の教諭によるわいせつ・セクハラ事案は、ゼロだった2011年度を除き、08年度6人▽09年度9人▽10年度5人▽12年度5人―と後を絶たない。

 県教委が懲戒免職処分を発表した27日夜。城西中の説明会に出席した女子生徒の母親は「性犯罪だから子どもの動揺が心配。心から反省を」と求めた。

 市教委の宮本浩嗣学事課長は「一人の不祥事が公教育の信頼を損なうことを一人一人に自覚させるよう徹底する」と話している。

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