<柔道事故>横浜商大高が上告断念 賠償判決確定へ
毎日新聞 2013年7月14日(日)2時30分配信
横浜商科大高校(横浜市旭区)柔道部の練習中、事故で重度の障害が残った元部員と両親が学校側に損害賠償を求めた訴訟で、2審で逆転敗訴した同校側が原告側に上告しない意向を伝えたことが分かった。同校側の過失責任を認め約1億8700万円の支払いを命じた7月3日の東京高裁判決が確定する。
判決などによると、事故は2008年5月発生。初心者の北川大輔さん(20)は経験も体格も異なる部員との練習中に倒れ急性硬膜下血腫と診断され、今も意識が戻っていない。1審の横浜地裁は請求を退けたが、高裁は「北川さんの技量は未熟で、顧問教諭は練習でけがをすることを予測できた」と判断した。
北川さんの父の広隆さん(57)は「判決が指導者の意識を変え、柔道の安全への道しるべになってほしい」と話した。同校は「担当者がいないのでコメントできない」としている。【飯田憲】