<広島朝鮮学園>無償化対象外は違憲と国を提訴 在校生ら

<広島朝鮮学園>無償化対象外は違憲と国を提訴 在校生ら
毎日新聞 2013年8月1日(木)20時0分配信

 国が朝鮮学校を高校無償化の対象に指定しないのは憲法違反だとして、広島朝鮮学園(広島市東区)と在校生、卒業生計110人が1日、国に修学支援金、慰謝料計約5990万円と、不指定処分の取り消しを求めて広島地裁に提訴した。弁護団によると、同様の訴訟が大阪と名古屋で起こされており3例目。今後、東京や福岡でも予定しているという。

 訴状によると、高校無償化は2010年4月に導入されたが、同年11月の北朝鮮による韓国砲撃を受け、朝鮮学校については無償化の審査が停止。政府は昨年12月、拉致問題などを理由に朝鮮学校は指定しない方針を決めた。

 原告らは「北朝鮮との政治的理由で指定を受けられないのは差別だ」と訴え、平等権を保障する憲法14条に違反するほか、学習権(26条)や幸福追求権(13条)の侵害であり、文部科学相の裁量権の逸脱・乱用だなどと主張している。

 文科省高校修学支援室は「法にのっとって適切に対応していきたい」としている。【黄在龍】

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