<体罰>宿題忘れた小6殴る 府教委、処分検討 大阪・泉南

<体罰>宿題忘れた小6殴る 府教委、処分検討 大阪・泉南
毎日新聞 2013年8月16日(金)15時0分配信

 大阪府泉南市立樽井小の6年生の担任の男性教諭(31)が、宿題の提出物を持ってこなかった男子児童の顔を平手で殴ったり、すねを蹴るなどの体罰を加えていたことが16日、市教委などへの取材でわかった。学校側は家族に謝罪、来週にもPTA総会を開いて事実関係を説明する。この教諭を巡っては、過去にも体罰や暴言があったという保護者らの指摘があり、市教委は調査する。府教委も処分を検討する。

 市教委などによると、体罰があったのは7月19日。終業式が始まる前に教室であった朝礼で、教諭は児童が宿題の漢字ドリルを持参しなかったことに激高。「こんなんでええんか」などと怒鳴りながら胸ぐらをつかみ、頬をつねったり、平手で数回たたいたりしたほか、廊下に引きずり出して突き倒すなどした。

 児童は転倒した際、消火栓の収納ケースに後頭部をぶつけ、口の中を切って血が出るなどした。廊下では隣のクラスの教諭が暴行を目撃していたが、止めなかったという。

 暴行の様子を見ていた同級生が帰宅後に母親に話し、児童の家族に連絡して発覚した。学校側は23日、校長と教諭が児童宅を訪ね、家族に謝罪した。

 教諭は2007年4月に府教委に採用され、同小に配属。学級担任と体育主任を務めている。学校側の調査に「指導の中で、ちゃんとやっておいてほしいと思った」などと話しているという。家族は弁護士を通じ、「子供は強い恐怖とストレスを感じており、登校できなくなる恐れがある」として、教諭の異動を求めている。市教委は「府教委の指導を受けて対応する」としている。

 一方、市教委は30日になって府教委に事実関係を報告した。府教委小中学校課は「体罰があった場合、迅速な報告を求めている。なぜ遅れたのか事情を聴く」としている。市教委の上ノ山正人教育部長は「保護者対応を優先させたため、遅くなった」と釈明している。【山田泰正】

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