「原因や責任、納得できない」大産大の報告書案に文科省ダメ出し

「原因や責任、納得できない」大産大の報告書案に文科省ダメ出し
産経新聞 2013年8月25日(日)11時27分配信

 平成21年度入試で、合格者数を調整するため進学の意思のない付属高生に報酬を支払って受験を要請したとされる大阪産業大学(大阪府大東市)の「やらせ受験」問題で、同大学を運営する学校法人から一連の不祥事に関する報告書案の提出を受けた文部科学省が「原因や責任の所在について納得できる内容ではない」として、修正を求めていることが24日、分かった。

 文科省は報告書案の内容を妥当と判断した段階で、報告書として受理する。法人は「文科省の指導を仰いでいるのは事実だが、内容については答えられない」としている。

 文科省によると、報告書案は7月上旬に提出された。報告書案では付属高生9人に「1受験5千円」の報酬を支払って同大学経営学部の入試を受験させたことを認め、「入試制度の信頼性を損ない、反省している」と述べている。

 一方で大学の組織的な関与を否定。問題を“告発”し、大学の組織的関与を主張していた付属高元教頭と、生徒に現金を渡した付属高元教諭らの計4人が独断で行ったという趣旨の説明をしている。

 文科省は「仮に元教頭らが単独で行ったとしても、それを許した大学の体制に問題はなかったのか。原因や責任の所在について納得できる説明がない」と指摘し、修正を求めた。

 法人は2度の修正を行ったが、文科省は「こちらが求めている点について修正がされていない」として、さらに修正を求めている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする