<中学バレー部顧問>部員同士の平手打ち命令…山形
毎日新聞 8月31日(土)11時53分配信
山形市内の中学校で男子バレーボール部の顧問を務める50代の男性教諭が、部活動中に部員に命じて他の部員を平手打ちさせていたことが分かった。教諭自身も部員をたたいたり蹴ったりしていた。山形県教育委員会は今年6月、この教諭を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にしたが、教諭は今も顧問を続けている。
平手打ちの問題があったのは山形市立第八中学校のバレーボール部で、全国中学校体育大会で優勝したこともある。県教委によると、男性教諭は2010年秋から今年2月にかけ、部活動中や大会遠征の際、部員同士で平手打ちをするよう命じていた。県教委の調査に教諭は「気合を入れさせたかった。反省している」と話したという。
県教委は今年2月、文部科学省の指示で実施した体罰アンケートで実態を把握した。6月に男性教諭の処分を発表したが、理由を「生徒の首を足で押してけがをさせたなど」としただけで、部員に平手打ちを命じていたことは伏せていた。
毎日新聞の取材に対し県教委の担当者は「懲戒処分は教諭自身の体罰と、部員同士に平手打ちを命じたことを考慮して決めた。部員に他の部員をたたかせることを軽視したり、隠したりしたわけではない。生徒に暴力をふるわせることは絶対にあってはならないことだ」と話している。【前田洋平】