わいせつ被害生徒ら損賠請求 元教諭と静岡市を提訴
静岡新聞(9/ 3 07:46)
静岡市内の50代の市立中元男性教諭にわいせつな行為をされ、精神的な苦痛を受けたとして、当時の女子中学生と両親が2日までに、元教諭と静岡市に、慰謝料計550万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こした。
訴状などによると、元教諭は2012年4月、担任だったクラスの女子生徒に2回にわたってわいせつな行為をしたとされる。原告側は「県内では、教職員によるセクハラなどの不祥事が相次いでいたのに、市教委は市内中学校に対して調査を行う義務を怠り、セクハラなどの情報が市教委に伝達される体制も構築していなかった」などと訴えている。
また、女子生徒は「嘘をついている」などとネット上などで誹謗(ひぼう)中傷されたと主張し、「市教委は被害生徒への誹謗中傷、いじめの2次被害が生じないよう措置を講じる義務も怠った」と指摘する。
元教諭に対しては「自己の行為について真摯な反省がなく、不誠実な対応を繰り返した」としている。
元教諭は、女子生徒の体を触ったとして強制わいせつ罪で12年7月、懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。同月、静岡市教委は教諭を懲戒免職処分にした。
静岡市は取材に対して「第1回口頭弁論後、正式にコメントを出す」としている。