<セクハラ>女性元教諭が勝訴 高裁金沢支部
毎日新聞 2013年9月4日(水)20時23分配信
福井県立高校の元教諭の40代女性が、在職中に同僚の男性教諭からセクハラを受けた上、県教委に相談しても適切に対応してもらえず退職に追い込まれたとして、元教諭が同県に約1700万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が4日、名古屋高裁金沢支部であった。市川正巳裁判長は元教諭の訴えを棄却した1審・福井地裁判決を変更し、県に慰謝料など約90万円の支払いを命じた。
判決によると、元教諭は2007年末〜08年5月、男性教諭から「裸でも見せてくれるんか」などと計5回言われるセクハラを受けた。元教諭が08年5月ごろに県教委側に相談すると、県教委は元教諭に無断で高校の校長に伝え、相談したことが男性教諭に伝わった。元教諭は男性教諭から無視されるなどの二次被害を受け、09年3月に退職した。
県教委教育振興課は「上告するかは判決文を詳細に読んだ上で決めたい」としている。【竹田迅岐、山衛守剛】