教職員用規定集、不祥事続き1年後に改訂 仙台市教委
河北新報 2013年11月18日(月)9時11分配信
仙台市教委は、全教職員に携帯を義務付けた規定集「スクール・コンプライアンス・シート」を改訂した。「節度ある飲酒」などの項目を追記し、市内の公立小中学校に配布した。相次ぐ不祥事を受け昨年8月に規定集を作成したが、ことしに入って飲酒関連の不祥事が後を絶たないため、不名誉な重版となった。
市教委によると9月、ほか、など、公務外の不祥事が頻発した。このため、公務外の規範についても書き加えることにした。
改訂版は、はがき大で全8ページ。「節度ある飲酒」「公務外の非違行為禁止」の項目を新たに併記。「酒を飲んで記憶がない、覚えていないでは済まされません」「私生活上の行為でも、市民から不信や誤解を招く行為は信頼を失います」などの注意書きを載せた。
懲戒処分が給与にもたらす影響を、イメージできるページも設けた。勤続13年の35歳の教員が、飲酒運転を起こしたケースをシミュレーション。「給与、期末、勤勉手当と退職金で計1億9270万円の損失」などと具体的に例示している。
シートを発行してわずか1年後に逮捕事案が発生したため、改訂版も効果は未知数。「真剣に教育と向き合っている人ほどがっかりする内容。一律に初歩的なメッセージを配られるのは心外だ」(30代の小学校教員)との声もある。
市教委学校教育部の堀田剛司部長は「不祥事撲滅に向け、あらゆる手を尽くしたい。教師としての自覚を促し、絶対に不祥事をなくすという雰囲気を醸成する上で必要な措置だ」と強調している。