いじめで高2自殺と、両親が同級生らに賠償請求
読売新聞 2013年12月4日(水)21時50分配信
兵庫県川西市の自宅で昨年9月に自殺した県立高校2年の男子生徒(当時17歳)の両親が4日、同級生のいじめが原因だったとして、同級生3人と当時の校長、同校生徒指導部長、担任の3人、県を相手取り、慰謝料など計約8900万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。
訴状によると、男子生徒は昨年4月以降、同級生3人から登校日のほぼ毎日数十回、「ムシ」と呼ばれ、蛾(が)の死骸を椅子の上に置かれたり、授業中に虫を「仲間やろ、食べろや」と言われたりするなどの執拗(しつよう)ないじめを受けた。2学期の始業式前日の昨年9月2日に自殺した。
県教委は「訴状が届き次第、適切に対応したい」としている。
訴状では、同級生3人については「一方的ないじめ行為で長男の精神状況を追い込んだ。自殺について不法行為責任を有する」と主張。当時の校長や担任らには「注意深く観察していればいじめを把握できたが、漫然と事態を放置した」として責任を求めた。さらに生徒の自殺後、元校長から「不慮の事故」として公表することやその口止めも求められ、遺族への配慮を怠ったとした。