(朝鮮日報日本語版) 大学病院医師、横領発覚でも寛大処分で復活

(朝鮮日報日本語版) 大学病院医師、横領発覚でも寛大処分で復活
朝鮮日報日本語版 2013年12月12日(木)11時8分配信

 暴力を振るった医師だけでなく、研究費や診療手当を横領した医師たちも、寛大な処分にとどまり、何ら問題なく「復活」している。地方の国立大学の総長を務めたC教授は、在職中に9000万ウォン(現在のレートで約875万円)の診療手当を不正に受け取ったことが、監査院による監査で判明した。監査院は当時、大学側に対し停職の処分を求めたが、大学側は1カ月間の減俸にとどめた。C教授は総長を辞任した後、今年1月に国立総合医療機関の院長に就任した。C教授は「(手当を不正に受け取ったという)事実を知らなかった。政府から勲章も受け取ったため、(処分が)軽減されたのではないか」と話した。

 韓国の老化医学の権威とされる、ソウル市内の有名な大学病院のD教授は、研究費を流用した事実が監査院によって摘発され、学内の懲戒委員会で減俸3カ月の処分を受けた。だが、D教授は懲戒処分を受けてから数カ月後、別の大学病院の研究院長に就任した後、大企業が運営する研究センター長に最近就任した。D教授は「監査院がなぜ、あのような監査結果を発表したのか分からない。研究費のうち一部は保険料や携帯電話の使用料に充てたが、それほど大きな問題だとは思わなかった」と語った。

 ソウル大医学部のある教授は「大学医学部の閉鎖的な文化により、破門になるほどの重大なミスを犯さなければ、自分の身内としてミスを隠蔽(いんぺい)する傾向がある。また、患者たちの治療に関する能力が重視されるため、免許が取り消されない限り、ある病院で大きなミスを犯したとしても、再就職する上で大きな障害にはならない」と指摘した。「専門性」を理由に、ミスを犯しても大きなおとがめがないまま「不死鳥」のように復活する医師がいるというわけだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする