向陽中の講師を懲戒免職 「県外で解雇」応募時隠す

向陽中の講師を懲戒免職 「県外で解雇」応募時隠す
福島民友新聞 2014年1月18日(土)11時27分配信

 県教委は17日、過去に勤務していた県外の私立高で不祥事を起こし、懲戒解雇となったにもかかわらず、事実を隠して県教委の非常勤講師の採用試験に応募したとして、相馬市の向陽中非常勤講師佐々木勇講師(40)を同日付で懲戒免職処分とした。佐々木講師は2011(平成23)年12月に初めて本県の講師に採用されたが、県教委は志願書の履歴や賞罰を十分に確認せず、うそに気付かなかった。
 県教委によると、佐々木講師は県教委に非常勤講師として採用される以前、県外の私立高に勤務していたが、女子生徒と不適切な関係を持ったとして、11年9月に懲戒解雇された。その後、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を受けて県教委が行った非常勤講師の採用試験に応募、応募時の書類には不祥事や解雇の事実は記載しなかった。
 県教委は解雇に気付かないまま採用。佐々木講師は同12月から南相馬市の石神中に保健体育の非常勤講師として勤務。12年4月から向陽中に勤務していたが、昨年12月上旬に相馬市に匿名の通報があり、発覚した。
 教員が不祥事で解雇処分を受けた場合は通常、学校から報告を受けた都道府県教委が教員免許を取り上げるが、県教委の説明によると、私立高のある教育委員会は解雇の事実を把握しておらず、佐々木講師は教員免許を所持したままだった。

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