作文、受験生に通知せず20分短縮 朱雀高前期入試、全員満点に
京都新聞 2014年2月21日(金)23時29分配信
京都府立朱雀高(京都市中京区)は21日、17日の公立高入試前期選抜で、受験生に事前に通知することなく、「作文」の試験時間70分を20分短縮していたと発表した。当日も受験生に知らせていなかった。作文について受験生159人全員を満点にする。
朱雀高によると、2月6日に確定した志願者数が想定より多かった。昨年9月に実施要項で作文の試験時間を公表していたが、50分に短縮することを決めた。しかし、受験生や中学校、府教育委員会に通知せず、17日の試験当日も、各教室にA3判大の各科目の試験時間を掲示したのみで、受験生に変更を伝えなかった。
試験後、受験生1人が「時間は70分ではないか」と確認し、翌18日に中学校からも問い合わせがあった。朱雀高は19日に受験生がいる中学校47校に直接謝罪し、20日には受験生の自宅に謝罪文を郵送した。
冨永吉喜校長は「試験を円滑に進めることに凝り固まり、受験生に事前に通知することに気が回らなかった。受験生に混乱と動揺を与える結果になり、重く責任を感じている」と話した。
府教委高校教育課は「入試実施要項の公表後の変更は想定していなかった。受験生や保護者、関係者に多大な迷惑を掛けて申し訳ない」とした。
朱雀高の前期選抜は定員60人。国語、英語、数学の3科目の共通学力試験(満点150点)▽報告書(同135点)▽面接(同60点)▽作文(同90点)で判定する予定だった。合格者数に変更はなく、24日に発表される。