教諭の暴言で小5男児がPTSD…賠償提訴

教諭の暴言で小5男児がPTSD…賠償提訴
2014年3月15日14時10分 読売新聞

 千葉県市原市立小学校の30歳代の男性教諭に心理的虐待を受け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などと診断されたとして、同市の小学5年の男子児童(11)と両親が、同教諭や市原市などを相手取り、計330万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こした。

 提訴は13日。

 14日に記者会見した児童の母親(38)によると、児童が2011年4月に3年生に進級した際、同教諭が担任となった。児童は、給食の時間に「この人はばかだから、でも自分でばかとわかっていないから、みんなで教えてあげよう」と言われたり、「あっちへ行ってろ」と言われたりしたという。同教諭は、ほかの児童にも「宇宙人」「人間の言葉がわかるか」などと言い、複数の保護者から苦情があったという。

 児童は5月にパニック障害の疑いと診断され、8月に別の同市立小に転校したが、教室で同教諭の声が聞こえると訴え、13年12月にPTSDと診断された。現在、登校はしているが、ほかの児童と一緒に授業が受けられない状態という。

 市教委は12年、同教諭を厳重注意としたが、両親は、懲戒処分などを求め、対応が不十分として提訴した。児童の母親は「言葉の暴力で人格を否定し、生きていく上で大切な『自信』を奪った。同じような被害を受ける児童が増える可能性が高い」と話した。市教委は「訴状が届いていないので、コメントは控えたい」とした。

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