人権侵害疑いの学校体罰、最多…前年の2・4倍
読売新聞 2014年3月15日(土)10時6分配信
2013年に全国の法務局が人権侵害の疑いがあるとして調査に乗り出した学校での体罰が、前年の2・4倍となる887件に上り、過去最多だったことが、法務省のまとめでわかった。
12年に大阪市立桜宮高校のバスケットボール部員が自殺した体罰事件があり、保護者らからの相談や情報提供が増えたことが影響したとみられる。
同省人権擁護局によると、体罰の被害に遭った子供や保護者らから寄せられた相談は前年の1・5倍の854件。このほか、報道や他の行政機関からの情報提供などをきっかけに、法務局が独自に調査を始めた事案もあった。
教職員による体罰の多くは、生徒の胸ぐらをつかむなどのケースだが、高校の男性教諭が部活動で指導に従わない女子生徒の腹を蹴ったり、小学校の男性教諭が授業態度が悪い男児の頭を何度も拳で殴ったりしたケースもあった。同省幹部は「事実が確認できれば、学校側に再発防止を勧告するなどしている」と説明している。