高校入試の社会で出題ミス 合否判定後に発覚

高校入試の社会で出題ミス 合否判定後に発覚
紀伊民報 2014年3月26日(水)16時49分配信

 和歌山県教委は26日、11日実施の2014年度高校入試で、社会の問題に誤りがあったと発表した。出題ミスは国語に次いで2カ所目。合否判定後の出題ミス発覚は、少なくとも過去10年ではなかったという。受験生全員を正解としたが、合否判定に影響はなかったという。

 「青踏社をつくり、この時代、女性の政治活動への参加などを求めて、新婦人協会を結成した人物はだれですか、書きなさい」という問い。配点は2点。女性差別からの解放を目指す文学団体「青鞜社」を「青踏社」と誤って記した。「ふりがなを打っていたが、疑問に感じ、正答にたどり着けないことも十分考えられる」とし、全員を正解とした。初期段階から誤りがあったが、チェックしきれなかったという。

 塾講師らでつくる「全国入試問題研究会」(福岡市)から電子メールで指摘があった。正答は「平塚らいてう、平塚雷鳥、平塚らいちょう」。配点は2点。合否発表は終わっており、全高校で採点し直し、第2希望校に合格した受験生を含め、合否判定を確認した。

 県内では地方によって、3社の教科書を採択しているが、平塚らいてうが新婦人協会を結成したと明確に記す教科書は1社しかなく、県内では新宮東牟婁地方など3地方で採択されていないという指摘もあった。県教委学校指導課の田村光穂課長は「『青鞜社』のキーワードから正解にたどり着けるため、問題内容自体が誤っているものでない」と説明した。

 国語でも出題ミスがあり、発覚した誤りは2カ所目。昨年度も2カ所で誤りがあった。今後は教科担当以外もチェックに関わるなど、再発防止に努めたいという。

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