<広島・高1自殺>野球部内いじめ原因の一つ 調査結果公表
毎日新聞 2014年3月26日(水)20時53分配信
広島県三原市の県立総合技術高校は26日、先月自殺した野球部員の1年生男子生徒(16)について、部内のいじめが原因の一つとする調査結果を公表した。一方で他の部員にいじめの認識はなかったとした。生徒が練習を休みがちなことを他の部員から責められ、いじめと受け止めていた可能性が高いという。
同校教諭や学識者が調査した。生徒は入学当初から持病やけがのために野球部の練習を休みがちで、他の1年生部員からインターネット上でメッセージをやりとりする無料通信アプリ「LINE」(ライン)で「休む本当の理由は何か」などと問いただされていたという。また、部員間のLINEのグループから勝手に退会させられたことがあった。練習試合の際、うその集合場所を伝えられたこともあった。学校はこれらのLINE上のやりとりなどをいじめと判断した。
2011年のセンバツに出場した同校野球部は、生徒の自殺以降、練習を自粛している。記者会見で飯田恵美子校長は「いじめがあったという残念な結論を出さざるを得なかった。練習の再開は高野連の意見を聞いて検討したい」と述べた。
男子生徒の両親は「これ以上責任を追及する気はないが、いじめは遊び半分のつもりでも、受ける方には重いと分かってほしい」と話した。【稲生陽、高田房二郎】