ずさん管理…教諭1000人近くが教員免許「手元にない」 大阪府教委調査
産経新聞 2014年4月2日(水)15時18分配信
を受け、府教育委員会が府内小中学校の教諭約1万5千人を対象に教員免許の保有状況を調査したところ、「手元にない」と申告した教諭が数百人から千人近くに上ることが2日、分かった。信頼回復を目指したい府教委は電子登録システムを活用し、1人ずつ免許の所持確認をしているが、あまりの人数の多さに調査は難航している。
調査は府教委が人事権を持っていない大阪、堺両政令市などを除く公立小中学校の全教諭が対象。3月、市町村教委を通じて依頼し、各校長が教員免許状の原本を確認する方法で約9割の保有を確認したが、一方で「あるはずだが見当たらない」と返答する教諭が続出。未集計だが数百人から千人に上るという。
教壇に立つには免許状の保有が要件だが、車の運転免許証のように常時携帯する義務はない。ただ、無免許で15年間授業していた男性は採用時に友人の免許状をコピーし、氏名や免許番号などを書き換えて府教委に提出。今年1月の免許更新時にも再び偽造した免許状を提出し、「原本が見つからない」と話していた。
府教委は、採用時に偽造を見抜けなかった反省から、保有確認できない教諭を対象に、全国の免許取得者が登録された電子システムを活用して1人ずつチェック。ただ照会には生年月日や本籍地などの個人情報を入力しなければならず、本人の同意書が必要なため予想以上に調査に時間がかかっているのが現状だ。同意を得られた人から順次調べているが、現在のところ無免許は確認されていないという。