高校部活動中に生徒死亡、遺族が県提訴

高校部活動中に生徒死亡、遺族が県提訴
カナロコ by 神奈川新聞 2014年4月2日(水)23時1分配信

 県立追浜高校(横須賀市)で部活動中に男子生徒が死亡したのは顧問の教諭が適切な蘇生措置を取らなかったためとして、両親が2日までに、県に慰謝料など約4200万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こした。提訴は1日付。
 訴えによると、昨年2月、同校3年だった男子生徒はバドミントン部の部活中、突然倒れて「なんかふらふらする」と話し、意識を失った。養護教諭でもある顧問は、あおむけにして約5分後に救急車を呼んだが、救急隊が到着するまでの約23分間、自動体外式除細動器(AED)の使用など心肺蘇生の措置を取らなかった。救急隊の到着時には男子生徒はすでに心肺停止となっており、病院に搬送されたが約1カ月半後に死亡。死因は特発性心室細動だったという。
 両親側は「速やかにAEDを使用したり、人工呼吸や心臓マッサージをしたりしていれば、救命できた」と主張。安全配慮義務に反する過失があったとして、国家賠償法に基づき、県に賠償を求めている。
 県教育委員会は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。両親の代理人は「どこの学校であっても、緊急時に最低限の対応は取れるようにしてもらいたい」と話している。

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