21件「事後申請」 2013年度の免許外教科指導
@S[アットエス] by 静岡新聞 2014年6月24日 7時24分配信
事前に許可が必要な公立中学校の教諭の免許外教科指導で、静岡県教委の許可を得ず指導後、申請を出す「事後申請」が2013年度に11校から21件あったことが23日、県教委への取材で分かった。文部科学省によると、事後申請は教育職員免許法の違法行為に当たるという。
県教委は指導前の日付までさかのぼって“許可”する手続きを取っていた。「申請を忘れた手続き上の問題」(義務教育課)として当時の校長への処分は行わないという。
教科担任制を取る中学校教員の専門教科外の指導は原則認められていないが、正規教諭は事前に県教委の許可を得た場合に例外的に可能になる。事後申請は臨時講師による免許外指導の違法行為が問題化した後、1月上旬から2月上旬にかけて行われた。
これにより2013年度1年間の教諭の免許外指導は、事後申請21件と3月の追加申請2件を合わせて416件となる。事後申請のうち4件は法律で認められない教頭からの申請で、県教委は教頭に教諭を兼務する辞令を出して許可していた。
県教委は2月、13年度の総許可件数について静岡新聞社の取材に対し、昨年4月から今年1月21日までの「393件」と回答。1月上旬から2月上旬に許可した事後申請は、回答した総許可件数に含めていなかった。当時の取材対応について担当者は「隠す意図はなかった」と説明している。