酒気帯び運転の男性教諭を停職1年 県が懲戒処分、情状酌量し免職回避
山形新聞 6月25日 11時8分配信
県教育委員会は24日、酒気帯び運転をした東根市の小学校に勤務する40代男性教諭について、停職1年の懲戒処分とすることを決めた。県教委の飲酒運転に関わる懲戒処分基準では酒気帯び運転は原則免職だが、睡眠時間などで酌量すべき点があるとし総合的に判断した。
県教委が同日記者会見し明らかにした。男性教諭は4月11日午後6時半〜午後11時ごろ、東根市内で同僚数人と飲酒した。最終電車に乗り遅れたため、駅の駐車場に止めていた自家用車内で睡眠。12日午前8時すぎに運転したところ、立ち寄ったガソリンスタンドで村山署員に呼気検査を求められ、酒気帯び運転が分かった。呼気1リットル当たりのアルコール濃度は0・15ミリグラムだったという。
県教委の懲戒処分基準では、酒酔い運転は免職で、酒気帯び運転は原則免職としている。今回は▽午後11時すぎには飲酒を終え、運転するまでに約9時間が経過している▽午前6時すぎに一度目を覚ましたがアルコールが残っていると感じ、さらに睡眠したことから故意が認められない―などを考慮すべき点とした。
同様のアルコール濃度で免職決定後に訴訟で停職に覆った全国の事例も踏まえたといい、会見した中井義時県教育次長は「総合的に考えた場合、免職の次に重い処分の停職1年が妥当」と説明した。県教委は今後▽酒席の翌日は原則、車の運転はしない▽やむを得ず運転する場合はアルコールチェッカーで必ず確認する―との取り組みを各市町村教委に指導する。