職員に投げられ?保育園児重傷 京都・伏見、搬送遅れも

職員に投げられ?保育園児重傷 京都・伏見、搬送遅れも
京都新聞 2014年6月25日 15時59分配信

 京都市伏見区の民営認可保育園「春日野園」で今月13日、体操教室の時間中に5歳の男児が頭を打ち、頭蓋骨を折る重傷を負っていたことが25日、関係者への取材で分かった。けがをする直前、体操教室に付き添っていた女性職員が棚に入っていた男児を放り出していた。女性職員は保育士資格を持っておらず、同園は事故が起きてから病院に連れていくまで約3時間もかかっていた、という。
 京都市保育課は20日に現地で人形を使って状況を確認した。女性職員が男児を放り出した行為とけがとの因果関係や、同園の安全管理態勢に問題がなかったか調査している。
 春日野園や市保育課の説明では、事故が起きたのは13日午前10時〜10時40分。男児の担任が別の用事があったため、用務員の女性職員と外注業者の体育専門員がホール内で園児が跳び箱をするのをみていた。跳び箱の待ち時間が長くなり、男児を含む複数の園児が棚に入った。これに気付いた女性職員は棚に入って寝転んでいた園児たちを棚から園庭に放り出した。男児を放り出した時、「ガチャン」という音がして、男児が泣いていた、という。
 午前11時50分ごろ、男児がぐったりして倒れているのを保育士が発見した。氷で冷やすなどの処置を取ったが、頭を触ると「痛い」と言ったため午後1時20分ごろ、市内の病院に運んだ。男児は頭蓋骨の陥没骨折との診断を受け、10日後に手術を受けた、という。
 市保育課は、女性職員が園児たちを棚から投げ出した行為について園児に聞き取りを進めている。
 同課によると、同園は昨年度、園児数当たりの保育士数が市の基準を下回るとして指導を受けたという。
 春日野園の澤井清子園長は「責任の重大さを感じている。保護者に今後も誠意を尽くして対応したい」と話している。

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