尾道いじめ調査 監査請求却下
NHKニュース 2014年07月04日 18時58分
尾道市の公立中学校の、元男子生徒に対するいじめについて調べている市の委員会をめぐり、委員の人選が不当だとして、生徒の保護者が委員への謝礼などの差し止めを求めた住民監査請求について、市の監査委員は明白な違法性や不当性は認められないとして却下しました。
この問題はこの春、尾道市内の公立中学校を卒業した元男子生徒が、1年生の時からいじめを受け続け去年9月からは不登校になったとして保護者が訴えているものです。
市の教育委員会はことし3月、いじめ防止対策推進法に基づいて調査委員会を設置しましたが、その後、生徒の保護者が「委員の人選について相談がなく、被害者に寄り添うとした法律の精神に反している」として委員に対する謝礼や、旅費の支払いの差し止めを求める住民監査請求を行いました。
これについて市の監査委員は「生徒の保護者の理解を十分に得ているとは言えないが、委員の人選については利害関係のある団体からの推薦を避けるなどの配慮を行っていて、重大かつ明白な違法性や不当性は認められない」として、4日までに請求を却下しました。
これに対し生徒の保護者の代理人は、「市の教育委員会の言い分だけを聞いて判断が下されていて、憤りを感じる。保護者とも相談して今後の対応を考えたい」と話しています。