教員試験で出題ミス 岡山
産経新聞 2014年7月15日 7時55分配信
県教育委員会と岡山市教委は14日、県内公立中高の音楽教諭の採用試験で出題文の一部にミスがあったと発表した。10問が回答不能だったとして、受験生95人の当該10問(配点12点)をすべて正答と扱うと決めた。両教委でつくる採用試験の実施委員会は、合否への影響はないとした。
ミスがあったのは、今月5日に実施した「県・岡山市公立学校教員等採用候補者選考試験」のうち教科専門試験(音楽)。ラフマニノフのピアノ協奏曲に関する問題文のなかに「生誕100年を迎えたヴェルディとヴァーグナー」との記載があった。本来は「生誕200年」とすべきもので、このため他の設問の推測が困難になっており、記述式2問(各2点)、選択式8問(各1点)を答えることができないという。
県教委などは、100点満点のうち関係する12点を全員正答と扱うと決めたうえで、「他の筆記試験や面接などで選抜は十分可能。合格判定に影響はなかった」とした。試験は10道府県から計95人が受験しており、中学4人、高校1人が選抜され、来月16日から行う2次試験(模擬授業など)へ進むことになっている。
試験が終了して5日たった10日夕、受験生の関係者から電話で指摘があり発覚。県教委は12、13の両日に面接試験(1次)が予定されていたため、「受験生の動揺を防ぐため」に発表を見送っていた。
県教委などは再発防止のためチェック体制をさらに厳重に行うなど対応策を進めるというが、同試験(米子会場)では問題配布ミスが先週初めに発覚したばかり。また、県教委は2月の県立高特別選抜試験で410件の採点ミスを起こし、職員一丸となって再発防止と綱紀粛正を行っている矢先だった。
県教委の久山延司教育次長は「ひとつひとつの業務を再度見直すとともに、一層厳正なチェック体制を作っていく」とした。