盗み疑われ「パンツ一丁」身体検査…元生徒提訴
読売新聞 2014年10月30日 10時52分
鹿児島市の県立高校に在学中、財布を盗んだと疑われた上、教諭から下着1枚での身体検査を強要されて精神的苦痛を受けたとして、元生徒の男性(20歳代)が県を相手取り、330万円の損害賠償を求める訴訟を鹿児島地裁に起こした。
提訴は10日付。
訴状によると、2010年12月、3年生のクラスで、1万5000円が入った女子生徒の財布がなくなった。担任の教諭が持ち物検査をしたところ、現金が抜かれた財布が男性のバッグから見つかった。男性は「身に覚えがない」と関与を否定したが、別室で生徒指導教諭に「パンツ一丁にならんか」と指示され、下着姿で検査を受けた。現金は見つからなかった。
訴状では「その後も犯人と認定されたような扱いを受け、他の生徒から無視されるなど孤立を強いられた。精神的苦痛は甚大だ」と主張している。
同校は当時、行きすぎた指導だったとして、男性側に謝罪していた。提訴について、県教委は「訴状が届いたばかりなのでコメントできない」としている。