腹腔鏡手術の死亡数調査へ…群馬大問題で

腹腔鏡手術の死亡数調査へ…群馬大問題で
読売新聞 2014年11月21日 8時24分配信

 群馬大病院(前橋市)で保険適用外で腹腔鏡(ふくくうきょう)を使う高難度の肝臓手術を受けた8人が死亡した問題を受け、肝臓手術の専門家でつくる日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会は20日、手術実績の多い全国の医療機関を対象に、腹腔鏡手術の死亡数について実態調査することを決めた。

 全国的な実態を把握し、安全性を検証する。

 調査対象は、同学会が一定の手術実績があると認めた大学病院やがんセンターなど214施設で、対象期間は2011〜14年。肝臓、胆道、膵臓の腹腔鏡手術で保険適用、適用外いずれも実施件数と手術後90日以内の死亡数を調査する。

 保険適用外の手術は、病院の倫理審査で承認を受けたかどうかも調べる。来年1月末までに回答を求め、年度内に結果をまとめる。

 同学会理事長の宮崎勝・千葉大教授は「群馬大病院の問題はまだ詳細がわかっていないが、通常より死亡数が多いと思う。一般の方々にも安全性への懸念が出ており、無理のない範囲で腹腔鏡が活用されるよう対策をとりたい」としている。

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