<東工大元教授>研究費詐取1.5億円超か 架空雇用も

<東工大元教授>研究費詐取1.5億円超か 架空雇用も
毎日新聞 2014年12月27日(土)15時0分配信

 研究費約1490万円をだまし取ったとして詐欺罪で起訴されたが、警視庁捜査2課の調べに対し、10年以上前から総額1億5000万円以上の不正流用をしたと認めていることが捜査関係者への取材で分かった。備品の架空発注で業者に代金をプールさせる「預け」と呼ばれる手口以外に、研究室でアルバイトを雇ったように装って大学から人件費分を詐取した疑いがあることも新たに判明。同課は、既に詐欺罪の公訴時効(7年)が成立した一部を除き、追送検する方針。

 捜査関係者によると、岡畑被告は研究室の元秘書の女(63)=詐欺容疑で逮捕後、処分保留で釈放=の知人がアルバイトとして勤務しているとする虚偽の書類を作成して大学に提出。数年間にわたって大学がこの知人名義の口座に給与として振り込んだ現金をだまし取っていたとされ、備品の架空発注分と合わせて不正流用の総額は約1億5000万円以上に上るとみられるという。

 口座は元秘書が管理し、現金を引き出していた。岡畑被告と元秘書は調べに対し、架空発注とアルバイトの架空採用のいずれについても認め、10年以上前から始めたと供述しているという。詐取した金は岡畑被告が車や子供のマンション購入に充てたり、共謀して架空発注を繰り返した業者が自社の運転資金に使っていた。【福島祥、宮崎隆】

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