＜体罰＞処分教員３９５３人、大幅増…１３年度・公立学校
毎日新聞 2015年1月30日 19時32分配信
文部科学省は３０日、２０１３年度に児童・生徒への体罰で懲戒などの処分を受けた公立学校の教員が３９５３人だったと発表した。過去最多だった前年度の１．８倍の大幅増。１２年に大阪市立桜宮高で体罰を受けた男子生徒が自殺した問題を受け、各自治体で実態把握や処分の厳格化が進んだことが背景にある。わいせつ行為での処分教員は過去最多の２０５人で１９７７年の調査開始以降初めて２００人を超えた。
調査対象は公立小中高校・特別支援学校など。１３年度に免職、減給などの懲戒や訓告の処分を受けた教員は９４９４人。このうち体罰による処分は懲戒が４１０人（前年度比２３４人増）、訓告が３５４３人（前年度比１４６６人増）の計３９５３人（全教員の０．４３％）。１２年度に同省が実施した全国調査で判明した５４１５件の体罰事案が、１２〜１３年度にまたがって処分されたのが急増の要因。国立５人、私立２１７人を合わせると処分教員は４１７５人で、被害を受けた児童・生徒は計９２５６人に上る。
わいせつ行為による処分は、懲戒１８０人と訓告２５人を合わせた計２０５人。最も多いのは前年度と同じ「体に触る」（５６人）だが、児童・生徒や同僚教員に電子メールでわいせつな文書・画像を送りつけるなどの性的嫌がらせが前年度の３倍の１９人に増えた。【三木陽介】