体罰処分教員113人 13年度 懲戒7人、02年度以降最多/青森県内公立校
デーリー東北新聞社 2015年1月31日(土)11時8分配信
青森県内の公立学校で体罰を加えた理由で、2013年度に懲戒処分を受けた教員は前年度より1人多い7人だったことが30日、県教委への取材で分かった。記録の残る02年度以降では最も多い。懲戒までに至らない訓告の処分を受けたのは106人。ただ、処分者数には12年度中の体罰で13年度に処分された教員も含まれている。13年度中の体罰で、戒告の懲戒処分を受けたのは3人、訓告は25人だった。県教委は「教職員向けに体罰防止の指導を強化している。ただ、軽微な事案は体罰に当たらないという意識の教員がいるのが残念だ」としている。
県教委教職員課によると、12年度に起こした体罰で13年度に懲戒処分を受けたのは4人、訓告は81人。懲戒処分の内訳は減給1人(10分の1、1カ月)、戒告3人。
県教委が13年度中に処分した体罰件数は小学校で41件、中学校48件、高校24件。このうち、体罰が起きた場面別では授業中が最多の40件。次いで、部活動中23件、放課後13件、休み時間12件など。形態別では「素手で殴る」が74件で、全体の約65%を占めた。このほか、「棒などで殴る」が14件、「蹴る」が8件などだった。
被害を受けた児童生徒数は小学生92人、中学生98人、高校生39人の計229人。このうち負傷したのは22人で、顔を打撲したのが6人で最多。このほか、頭部打撲や擦り傷などの外傷が各4人、頸椎捻挫1人など。
体罰を把握したきっかけ(複数回答)は「保護者からの訴え」が68件、「児童生徒の訴え」が57件、「第3者の通報」が9件。教員の申し出は41件で、全体の約23%にとどまった。
同課は、教員の規範意識をさらに高めるため、アンケートや研修などを継続して体罰の撲滅に取り組む方針だ。