生徒の人物像把握と教職員から再聴取へ 天童の女子中生自殺で第三者委
山形新聞 2015年1月31日(土)12時4分配信
学校でのいじめに悩んでいた天童市の女子中学生が自殺した問題で、いじめの実態などを調査する第三者委員会の第4回会議が30日、同市内で開かれた。死亡した女子生徒の人物像について、委員間で認識を共有するとともに、今後は各委員が個別に学校関係者から聴取し、女子生徒を取り巻く環境と、その中で何が起こっていたのかに踏み込んで調べることを決めた。次回は2月26日に開く。
会議は市教育委員会庁舎で非公開で開催。前回会議で二手に分かれて実施した遺族と学校関係者からの聞き取り内容を報告し合い、女子生徒の生い立ちについては写真を見ながら確認した。
終了後、取材に応じた野村武司委員長は「全委員が死亡した女子生徒について同じイメージを持つことが重要」と強調。両親の話や校内アンケートなどから人物像は見えてきた一方、「学校での様子や関係する先生の役割などは理解が不十分」とし、再度、教職員から聞き取りを行う考えを示した。対象となる教職員名や質問すべき項目も挙がったという。聞き取りは各委員が個別に行うことを想定している。
一方、第三者委が市教委と学校に提供を求めていた同校生徒への聞き取り時のメモなどの関連資料について、市の個人情報保護条例に基づく審議会は、この日までに提供を認めた。
野村委員長は「人物像の把握はあくまで基礎調査。周囲との関係とその中で何が起こったのかが大切な部分であり、今後、(それに向けた)人間関係の調査に入る」とし、「さまざまな資料に目を通せるようになり、次回の会議では調査の具体的な実施計画も決めたい」と話した。