「盗撮」調査を拒んだ校長、カメラを捨てた教頭
読売新聞 2015年2月5日 14時37分配信
大阪市立小学校で昨年7月、教職員用の女子更衣室で盗撮用カメラとみられる不審物が見つかったのに、男性教頭(47)が廃棄処分にしていたことがわかった。
教頭は男性校長(58)に報告したものの、「犯人捜しはしたくない」と対応を拒まれたためという。市教育委員会は今年1月29日付で教頭を停職2か月、校長を停職1か月の懲戒処分とし、2月1日付で別の教頭を着任させた。
市教委によると、夏休み中だった昨年7月25日、女性教諭2人が、児童らのプール利用の付き添いを終えて更衣室に戻ってきた際、レンズの付いた黒い名刺大の箱が床に落ちているのを見つけ、教頭に手渡した。
教頭は同日、校長に報告したが、校長は「犯人捜しはしたくない」と不審物の確認を拒否。このため教頭は、自己判断で自宅に持ち帰り、パソコンに接続して記録などを調べた。映像は見つからなかったという。
教頭は翌26日、「実害はなかった」などと校長に報告したが、校長は再び対応を拒んだため、教頭は自宅で不審物をハンマーでたたき割って捨てたという。
女性教諭らは経過を知らされなかったため、同僚に相談。校内で問題化し、校長と教頭は昨年9月になって、大阪府警と市教委に相談や報告をした。
市教委の調査に対し、2人とも「不審物を置いたのは自分ではない」と話しているという。