生徒をソープランドに“引率”、校長室で生徒母親とダブル不倫…「トンデモ先生」列伝
産経新聞 2015.4.6 17:59
東京都内の多くの学校で入学式や始業式が行われ、子供たちは新しい生活に胸を躍らせる季節を迎えている。先生たちの中にも気を引き締め直す人は多いかと思うが、そんな時期だからこそ、今一度、ここで過去の“トンデモ先生”を紹介したい。生徒を風俗店に引率、校長室で保護者と不適切な行為…たがの緩みが、どのような結末を招くのか。一度の過ちで、ふんどしは締め直せなくなる。
■風俗店に生徒を“引率”
平成11年、都立高校定時制の30代の教諭が修学旅行先だった札幌市内で、生徒たちをソープランドに“引率”するという前代未聞の不祥事があった。修学旅行は3泊4日の日程で、4年生の生徒18人、引率の教諭5人で道内をめぐった。
問題が起こったのは3日目。登別のクマ牧場を見学後、札幌市内で自由行動となった。ここで11人の生徒が繁華街のソープランドに入ろうとしたため、一緒に行動していた教諭がやめるように諭したが、生徒は「おれたちだけで行く」と制止を振り切ろうとした。その結果、教諭がぼったくりなど危険性のない「安全な店」を選び、生徒を数人ずつ振り分けて入店させていたという。
2人の生徒が時間を延長して戻らないなどのトラブルもあったが、修学旅行は翌日に無事全日程終了。しかし、後日に父母からの報告で、生徒がソープランドに行ったことが発覚し、教諭は諭旨免職処分とした。
都教育委員会は「内部でさまざまな議論が出たが、修学旅行は授業中と一緒で、教諭は生徒を何としても制止すべき義務があった」と判断したという。
■校長室で“ダブル不倫”
22年には東京都江戸川区立の小学校校長=当時(59)=が、保護者の母親と不適切な関係となり、勤務先の校長室で性的な関係を持っていたという“ダブル不倫”が明るみに出た。
校長は平成20年、学校行事などで知り合った保護者の女性と親密な関係となり、勤務先の小学校の校長室や踊り場などで性的な関係を持った。校長は女性の子供が卒業後も女性を同校の臨時職員として採用し、勤務時間中にキスしたり、性的な関係を続けていたという。
元校長との関係に悩んだ女性が、区教委などに相談したことで、2人の不適切な関係が発覚。在校生の保護者の間で2人の不適切な関係が広まり、6年生の保護者からは「校長名による卒業証書を受け取るのは嫌だ」などの声が区教委に寄せられる事態となった。
区教委は卒業式直前に校長を更迭する異例の人事異動を行い、卒業生には後任の校長名で卒業証書が授与されたという
都教委は校長を懲戒免職処分にし、校長は約2000万円の退職金も失った。
■音楽の先生はAV女優
まだまだ“トンデモ”な不祥事は続く。25年には小学校の音楽教師が無修正のアダルトビデオに出演していたことが発覚した。
世田谷区内の小学校に勤務していた音楽科の女性講師=当時(27)=が、無修正であることを知った上でわいせつ動画に出演したとして、わいせつ電磁的記録媒体頒布幇助(ほうじょ)の疑いで、静岡県警に逮捕された。
女性は幼い頃から児童合唱団に所属し、テレビやラジオへの出演、ソプラノのオペラ歌手など広い分野で活躍。名門・東京芸術大音楽学部を卒業した音楽界の“エリート”。非常勤講師として同区内の複数の小学校で、面倒見のいい音楽の先生として生徒から慕われる一方、2つの名前を使い分けてAV作品に出演していた。
動画では人妻、OLなどにふんしていたほか、中には「オペラ歌手」と実際に近い肩書での出演も。出演料は1本数万円程度とみられ、業界関係者は「お小遣い程度だ」と話していた。
動機は明らかになっていないが、今現在も女優名で検索するとネット上には多くの写真が掲載されており、一時の誤った判断が教師という肩書以上のものを女性から奪っていったのは確かだろう。