広島女学院、関連団体の使途不明金は2億2400万円、賠償求め元役員を提訴 刑事告発も検討
産経新聞 2015.4.30 21:41
大学などを運営する学校法人広島女学院(広島市)の関連団体で多額の使途不明金が見つかった問題で、広島女学院は30日、不明金が約2億2400万円に上ると明らかにした。同日、関連団体の会計事務を担当していた学校法人の元役員で事務局長だった男性(80)に不明金と同額の損害賠償を求め、広島地裁に提訴した。
広島女学院によると、既に広島県警の捜査に協力しており、今後、刑事告発する方針。
関連団体の「広島女学院維持会」(昨年12月解散)は平成4年5月に設立され、保護者らから寄付金を受け入れ、学校の教育活動を支援していた。
不適切な経理は、設立時から昨年3月までの約22年間にわたり、男性は調査に対し「私的流用はしていない」と説明している。しかし、不明金のうちタクシー代や会食費などに使った1億円余りは、維持会とは無関係の支出だったという。
使途不明金は昨年3月、職員の指摘から発覚。男性は既に事務局長を辞めており、広島女学院は同9月、残っていた理事長補佐の職を解いた。