研究費1550万円を不正受給、北大教授を停職10カ月

研究費1550万円を不正受給、北大教授を停職10カ月
朝日新聞2015年5月1日(金)12:31

 北海道大学は1日、夫の研究を妻の研究としても申請し、計1550万円の公的研究費を受けていたとして、大学院農学研究院の有賀早苗教授(57)と、夫で大学院薬学研究院の有賀寛芳特任教授(64)を、ともに停職10カ月の懲戒処分にしたと発表した。

 北大によると、昨年4月、独立行政法人日本学術振興会から、パーキンソン病とがん遺伝子に関する2人の科学研究費補助金の資料の中に、同一もしくは酷似しているものがあるとの指摘があり、弁護士らも加えて学内で調査していた。

 有賀早苗教授の側には研究の実体がないにもかかわらず、2006年度に800万円、07年度に750万円を不正受給していたという。北大の調査に「研究費を確保したかった」と話しており、研究費は別の研究材料の購入などに充てていたという。北大は、私的流用は確認されなかったとしている。

 北大は「二度と起きないよう対策を講じるとともに、信頼回復に向けて最大限の努力をしていく」としている。

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