大学院生の「論文盗用」、教授の不起訴不当
読売新聞 2015年07月25日 10時43分
大学院生の論文を盗用したとして金沢地検が著作権法違反容疑で捜査し、不起訴となった金沢大の男性教授(当時)について、金沢検察審査会が不起訴不当と議決していたことが、24日わかった。議決は16日。
議決の要旨などによると、男性教授は2010年、主任指導教員となっていた同大大学院の男性が作成した論文を、自身の論文として国際誌に掲載したとされる。大学院生は14年6月に同地検に告訴した。同地検は同年11月に教授を不起訴とし、男性は同審査会に不服を申し立てていた。
同審査会は、大学院生の了承を得ていたという教授の主張について、「2人には一定の支配関係があることなどから、適正な了承が行われたとはいえない」と判断した。同地検は不起訴の内容を明らかにしておらず、尾関利一次席検事は「上級庁の指導を受け、適正な捜査をしたい」と話した。