岩手 矢巾町がいじめ調査やり直し30件余確認
NHKニュース 2015年9月4日 19時58分
中学生がいじめを苦に自殺したとみられる問題が起きた岩手県矢巾町の教育委員会は、これまでゼロとしていたいじめの認知件数について調査をやり直し、その結果、昨年度に30数件のいじめがあったと新たに確認したことが分かりました。
岩手県矢巾町の中学2年の男子生徒は、ことし7月、学校の「生活記録ノート」にいじめをうかがわせる内容を記し自殺したとみられています。
矢巾町では、すべての小中学校が当初、教育委員会にこれまで「いじめの認知件数はゼロ」と報告していたことから、文部科学省は先月、認知されないままのいじめがほかにもあるとみて、調査をやり直すよう求める異例の通知を全国の教育委員会に出していました。
矢巾町教育委員会の越秀敏教育長は4日開かれた町議会で、いじめの認知件数について調査をやり直した結果を報告し、昨年度に30数件のいじめがあったことが新たに確認されたと明らかにしました。
教育委員会によりますと、これまで「からかい」として済ませていたケースや、短期間のうちに解消したものなどが含まれているということです。矢巾町教育委員会の越教育長は「いじめの件数が増えたことは、これまでの調査に問題があったためだと受け止めている。いじめへの向き合い方を改めて見直していきたい」と話しています。