天童・女子中生自殺の主原因はいじめ 第三者委が判断

天童・女子中生自殺の主原因はいじめ 第三者委が判断
山形新聞 2015年9月30日(水)15時1分配信

 学校でのいじめに悩んでいた天童市の女子中学生が自殺した問題で、いじめの実態を調査してきた第三者委員会は、女子生徒が部活動とクラスの中でいじめに遭っていたことを認定し、いじめが自殺の主な原因になったと判断したことが、29日までに分かった。調査内容をまとめた報告書は、来月5日に市教育委員会へ提出される。

 報告書の概要について第三者委から説明を受けた遺族によると、女子生徒は部活とクラスの中で悪口を言われたり、仲間外れにされるなどのいじめを受けていたといい、遺族は「説明では多くのいじめ行為を指摘していた。娘がどんな環境に置かれていたのかが、だいたい分かる内容だった」と話した。

 いじめに関与した複数の生徒は部活とクラスが一緒のケースもあるとみられ、遺族は、教室と部活の両方で悩んでいたことで、学校での逃げ場が失われていったと推測している。

 説明の中で加害生徒の氏名は示されなかった。これまで加害生徒からの謝罪もないという。いじめに関する内容は、報告書の抜粋として文書で示された。

 自殺との因果関係については口答で説明があり、「いじめが自殺の主な原因だったろう」との見解を示したという。学校の対応に関する問題点も指摘した一方、女子生徒が自殺する約半年前に、母親が担任へ「娘がいじめに遭っている」と相談していた件については、詳細には触れられていなかったという。

 遺族は「説明を受け、さまざまなことが頭に入ってきた。学校の対応など疑問な点を質問する余裕がなかったので、正式な報告書をしっかり確認したい」としている。

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