茨城県教委が処分教員にアンケート 体罰「部活動中」が4割

茨城県教委が処分教員にアンケート 体罰「部活動中」が4割
産経新聞 2015年12月2日(水)7時55分配信

 県教育委員会は過去に体罰で処分を受けた教員を対象としたアンケートを実施し、結果を公表した。それによると、体罰の場面は「部活動中」が約4割を占め、原因は「感情的になった」が約半数に上るという結果が出た。

 アンケートは今年7月、平成24年度以降に体罰で懲戒処分や行政措置を受けた129人を対象に実施し、全員から回答があった。

 「体罰はどのような場面で発生したか」との質問には、「部活動中」が38・1%と最も多く、次いで「授業中」(18・7%)、「休み時間」(11・2%)、「学校行事」(10・4%)、「放課後」(7・4%)と続いた。

 「体罰の原因は何か」との質問に対しては、「カッとなるなど感情的になった」が47・3%と最も多く、次いで「体罰にあたる行為でないと思った」(22・1%)、「場合によっては体罰もやむを得ないと認識していた」(21・4%)と続いた。

 県教委は「(部活動の)顧問が『○○させたい』『○○であるべき』などの思い入れが強く、それに生徒が応えられないと体罰につながる傾向がある」と分析。「児童や生徒の言い訳や注意しても態度が改まらないことに教員が感情的になっている」と指摘している。

 このほか、「体罰を起こしてしまった前後で児童や生徒に対する考えで変わったことがあるか」の質問では84%が「ある」と回答。その内容では「児童や生徒の理解に努めるようになった」(51・8%)、「体罰について正しく認識できた」(23・7%)、「気持ちを落ち着けてから対応するようになった」(10・5%)などとなっている。

 アンケート結果を受け、県教委は全ての教員が怒りを抑える「アンガーマネージメント力」を付けることや、体罰についての正しい理解を身に付けることなどで体罰根絶を目指すとしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする