医学部教授を懲戒解雇=著書や論文で虚偽記載―兵庫医科大
時事通信 2015年12月25日(金)18時27分配信
兵庫医科大(兵庫県西宮市)は25日、著書や論文に虚偽記載があったなどとして、医学部生理学講座の60代の男性教授を24日付で懲戒解雇したと発表した。
同大によると、教授は4月に発行した著書で、開発を手掛けたサプリメントの主成分が認知機能改善に有効と記載。根拠として、2008年に認知症患者ら310人に対して同大倫理委員会の承認と対象者全員の同意を得て実施した研究を挙げていた。
しかし、その後の調べで、倫理委の承認の事実がなかったことが判明。大学側は試験データ提出を求めたが、得られなかった。教授は「提出を求められていると認識していなかった。提出する用意はある」などと話しているという。
同大は、これらに加え、大学に無許可で携わったサプリ開発で自己の利益を図ったり、14年に発表した論文に、データ盗用やほとんど関わっていない研究者を著者として記載するなど複数の不適切な行為があったと判断した。