兵庫医大教授を懲戒解雇 認知症の著書、論文に虚偽記載

兵庫医大教授を懲戒解雇 認知症の著書、論文に虚偽記載
産経新聞 2015.12.25 20:10更新

 兵庫医大(兵庫県西宮市)は25日、認知症に関する著書や論文への虚偽記載など複数の規定違反があったとして、医学部生体情報部門の西崎知之主任教授を懲戒解雇処分にしたと発表した。処分は24日付。

 大学によると、西崎氏は今年出版した著書「認知症はもう怖くない」と、その中で挙げた論文で、大学が倫理委員会で審査も承認もしていない臨床研究を「承認を得た」と書いていた。

 また、自身が著者の一人となっている論文に、以前同部門の助教だった男性が書いた論文からのデータの盗用が見つかった。

 ほかに大学での研究で発明した成果15件について、大学に届けないまま特許を出願していたことも判明。大学の許可を得ずに別の医療機関で診療をしたり、県内の企業の役員を兼務したりもしていた。大学はこれらを規定違反と認定した。

 西崎氏は大学の調査に「倫理委の承認に関する記載は既に訂正した。論文のデータは部門に帰属するので盗用ではない」などと説明したという。

 大学は同様の規定違反があったとして、同部門の30代の男性准教授も出勤停止10日間の懲戒処分にした。

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