安中・小学教諭の男児暴行 担任・学年主任から外す(群馬)

安中・小学教諭の男児暴行 担任・学年主任から外す
東京新聞 2016年1月9日

 安中市の市立小学校で昨年十一月、六年男児が男性教諭(56)から暴行を受けてけがをした問題で、市教育委員会は八日の市議会全員協議会(全協)で対応に問題があったことを認め陳謝した。同日夜、小学校は教諭が担任する学級の保護者会を開き、この教諭を学年主任と学級担任から外すと決めたと報告した。

 全協の冒頭、桑原幸正教育長が「心から陳謝する」と謝罪した。

 この問題では、市教委などの調査で、男児が下級生に暴力をふるったと疑った教諭が、男児が無実を訴えているのに暴行し男児は全治十日のけがをした。直後に別の男児が「自分がやった」と認め、ぬれぎぬだったことが判明した。市教委は教諭の暴行を体罰と判断している。

 ある議員は「事実確認してから指導するのが当然。順序が違う」と指摘した。市教委は「児童への指導は複数の教員であたるよう(教員に)指導しているが、守られなかった」と学校側の対応の仕方も誤っていたことを認めた。

 また、けがをした児童や保護者への事後の対応についても複数の議員が問題視。子どもの立場を考えて十分な心のケアをするよう求めた。市教委は同小に職員を派遣するとともに、スクールカウンセラーが対応するなどと説明した。教諭自身による男児らへの謝罪がないことについては「教諭に謝罪させる。市教委も訪問して正式に謝罪をしたい」とした。 (樋口聡)

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