組み体操の安全対策へ都教委が検討委 専門家ら3月に報告書

組み体操の安全対策へ都教委が検討委 専門家ら3月に報告書
産経新聞 2016年1月15日 7時55分配信

 小中学校の運動会などで行われる「組み体操」中に事故が相次いでいる問題で、都教育委員会は14日、けがや事故の防止に向け、専門家らでつくる安全対策検討委員会を設置すると発表した。22日に初会合を開き、3月に報告書をまとめる。

 検討委は大学教授のほか、学校長、PTA代表らで構成。事故の多い組み体操の巨大ピラミッドやタワーを含め、部活動や運動会などで、どのような危険性があるかを改めて検証し、安全に行うための指導法や対策を示す。都教委の担当者は「各学校が安全対策のあり方を具体的に見直すきっかけにしてほしい」としている。

 日本スポーツ振興センターの調査によると、組み体操をめぐっては平成26年度、都内の小中学校、高校で計728件の事故が発生し、うち200件が骨折だった。小学校での事故が全体の8割を占めている。

 14日の都教委定例会では、教育委員から「スポーツには常にけがのリスクがあるが、巨大ピラミッドがリスクを冒してまでやるべきものかどうか検討すべきだ」「安全対策は必要だが、『羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く』内容にならないように」といった意見が出た。

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