教科書閲覧で、27人が謝礼金受け取る 京都
産経新聞 2016年3月18日(金)19時46分配信
教科書会社が教員らに検定中教科書を閲覧させていた問題で、文部科学省からの情報提供を受け、京都府教委が該当する小中学校の関係者を調べたところ、27人が意見提供の謝礼で教科書会社から現金を受け取っていたと発表した。このうち21人は返済したという。
府教委によると、調査は平成21〜27年度に教科書会社7社から依頼を受けた校長・教員を対象に、本人の聞き取りを中心に調査を進めてきた。
この結果、文部省から情報提供のあった51人を調べたところ45人が閲覧していたことを確認。このうち27人が謝礼として現金1〜5万円を受け取り、14人が閲覧のみだった。残る4人は退職などのため確認できなかった。
閲覧の中には、教科書ではなく、デジタル教材を見た▽提供した教材の掲載箇所を確認を求められた▽コピーや一部抜粋を見た−などの事例も含まれている。
また、謝礼金を受け取った27人のうち、便宜の依頼を受けたり、図ったりした教諭は認められず、「採択への影響はなかった」としている。
府教委は今後の対応として該当者の処分を検討しており、「教科書採択の公平性、透明性の確保をさらに周知徹底したい」としている。