研究費2千万円だまし取る、東大元教授3年判決
読売新聞 2016年6月28日 11時47分配信
国の補助金を受けた医療情報システムなどの研究事業を巡り、架空業務を発注して東大などから研究費をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた東大元教授・秋山昌範被告(58)に対し、東京地裁は28日、懲役3年(求刑・懲役5年)の判決を言い渡した。
稗田(ひえだ)雅洋裁判長は「研究者に対する信頼を逆手に取った巧妙な犯行で悪質だ」と述べた。被告側は即日控訴する方針。
判決によると、秋山被告は2010年3月〜11年9月、IT関連会社など6社に業務を発注したように装い、東大と岡山大学から研究費計約2188万円をだまし取った。
公判で秋山被告側は「IT関連会社は実際に業務を行った」などと無罪を主張。しかし、判決は、IT関連会社の代表者らの証言などを踏まえ、「6社は外形上の受注業者となっただけで実際には業務を行っていなかった」と判断した。