神奈川県立校のセクハラ被害52人 27年度、前年比9人減 体罰は16件

神奈川県立校のセクハラ被害52人 27年度、前年比9人減 体罰は16件
産経新聞 2016年7月13日 7時55分配信

 県は、平成27年度に県立学校(高校、中等教育学校、特別支援学校)で発生したセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)や体罰の実態をまとめた。セクハラ被害は前年比9人減の52人、体罰は同1件増の16件に上り、依然としてスクールセクハラや体罰がなくならない実態が浮き彫りとなった。

 セクハラ実態調査の対象生徒は約13万3千人。被害生徒数の内訳(複数回答)は、「自分自身が被害を受けた」のが38人、「他の生徒が被害を受けた」のは23人だった。

 自身が被害者の38人については、「性的なからかいや冗談などを言われた」が15件と最多で、「必要もないのに体に触られた」が14件で続いた。

 誰からセクハラを受けたかの問いに対しては、「生徒」(35件)と「先生」(23件)で全体の9割超を占めたが、「部活動の指導者」も1件あった。

 県教委は「教職員にセクハラの意識がなくても生徒はセクハラと受け止める場合がある。生徒がどのような言動をセクハラととらえているのかを示して注意を促す必要がある」と指摘する。

 一方、体罰実態調査は児童・生徒約13万6100人と教職員ら約2万500人を対象とした。

 それによると、体罰が発生した場面は「部活動中」が7件と最も多く、「授業中」が5件、「特別活動中」は4件だった。部活動中の体罰例は、生徒間で発生したトラブルに対しての指導を行っていたところ、教諭が差別的な発言をした生徒の頬を強くつかんだケースがあった。

 県教委は「体罰で生徒が重篤となった事案は発生していないものの、前年度と同程度の体罰が発生しており、教員の意識改革の徹底を図る」としている。

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