淫行の教諭、懲戒免職 尾張の中学、知的障害生徒が被害

淫行の教諭、懲戒免職 尾張の中学、知的障害生徒が被害
中日新聞 2016年8月2日 08時56分

 知的障害のある教え子の少女にみだらな行為をしたとして、愛知県教委が、同県尾張地方の公立中学校の男性教諭(55)=児童福祉法違反罪で公判中=を7月8日付で懲戒免職にしていたことが分かった。

 関係者によると、この元教諭は特別支援学級で少女の担任だった。少女が18歳未満と知りながら卒業後の2015年6月、ホテルでみだらな行為をしたとして同年11月、県警に児童福祉法違反容疑で逮捕され、12月に起訴されている。その後、県教委の聞き取り調査に対し、少女の在学中にもみだらな行為をしたことを認めたという。

 県教委は懲戒処分だけでなく、逮捕を含めた事案そのものを公表していない。本紙の取材に、教職員課の担当者は「『絶対に公表してくれるな』という少女や保護者の要望が強いため」と説明。処分の事実は認め「元教諭本人が事実関係を全て認めているため、判決を待たずに処分した」と述べた。

 県教委は懲戒処分の公表基準で、処分時は速やかに公表すると定める一方、被害者が公表を望まない場合などは「内容の一部または全部を公表しないことができる」と例外も規定。15年度はわいせつ事案で懲戒処分した教職員8人中6人(免職5人、停職1人)の処分は一切公表せず、「全部非公表」という例外規定の適用が常態化している。

捜査関係者によると、教諭の男は今年6月ごろ、すでに卒業していた特別支援学級の教え子だった少女に、18歳未満と知りながら、県内のホテルで淫らな行為をしたとしている。教諭は事件が発覚し、県警が捜査を始めてからも、同じ学校で勤務を続けていたという。

 少女は中学1年の時から校内などで繰り返しわいせつ行為を受けていたといい、今春に卒業してからも携帯電話で呼び出され、被害に遭っていたとみられる。県警は慎重に裏付け捜査を進めている。県教育委員会は「事実関係を確認中」としている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする