<佐賀のプール>バルブ開放15時間 「責任」も水に?

<佐賀のプール>バルブ開放15時間 「責任」も水に?
毎日新聞 2016年8月23日 10時32分配信

 佐賀市で7月31日にあった佐賀トライアスロン大会の準備で、会場となった市立東与賀小の50メートルプールへの注水が約15時間続き、大量の水があふれていたことが22日、分かった。あふれた量は確認できていない。市教育委員会は、大会実行委員会との双方に落ち度があったとして、実行委側への水道料金の請求はしない方針。

 市教委学事課などによると、満水(水位約1・5メートル)にして貸し出す予定だったが、小学校で通常使う状態(同約1メートル)のままにしていた。前日の準備中にミスが分かったが、担当教諭が学校に来ることができなかったため、実行委側が電話で説明を受けながら注水を始めた。ただ、どの程度、バルブを開ければいいのか分からず、30日午後3時ごろから31日午前6時ごろまでの間、バルブを開けたまま放置してしまったという。翌朝、実行委があふれているのを見つけた。

 東与賀小への水供給を請け負う佐賀東部水道企業団によると、この間の注水量は1時間当たり約150トンとみられ、計約2000トン(約50万円)になると推定される。このうち大部分はあふれ出た可能性がある。企業団に「水道が使えなくなった」などの苦情は届いていないが、「水が出にくい状況があったかもしれない」としている。

 実行委事務局は「学校側にきちんと操作を確認すればよかった」と話した。市教委学事課は「(大会のあった)7、8月分の水道使用量は、昨年と比べても少ない。それぞれにミスもあったので、請求はしない」と説明した。【石井尚】

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