<青森・中2死亡>遺書に「二度といじめないで」 家族、友人には感謝も
デーリー東北新聞社 2016年8月30日 11時50分配信
青森市立浪岡中2年の女子生徒(13)がJR奥羽線北常盤駅(藤崎町)構内で電車にはねられ死亡し、学校などがいじめの有無を調査している問題で、生徒の遺族が29日夜、報道陣の取材に応じ、生徒が「遺書」としてスマートフォンのメモ画面に残していた文面を公開した。画面には、いじめ被害を訴えて複数の生徒の名前が記されていたほか、「本当に13年間ありがとうございました」などと家族や友人に対する感謝もつづられていた。
遺族によると、公開した文面は、生徒が亡くなる直前の25日午前8時半ごろに書かれた。メモには「いじめてきたやつら、自分でわかると思います。もう、二度といじめたりしないでください」などと、いじめをやめるよう訴える記述もあった。
青森市浪岡の自宅で取材に応じた祖父(60)と父(38)によると、昨年6月ごろから一部の同級生らから誹謗(ひぼう)中傷され、父が学校に相談したこともあった。また、女子生徒は長年、津軽民謡の手踊りの団体に所属し、27、28日には東京で開かれた全国大会に手踊り団体の一員として出場する予定だったという。
生徒の祖父は「事情を察することができず、自責の念に駆られている」と肩を落とし、「優しい性格だった。いじめられていることを(他人に)見せず、ずっと我慢していたのだろう」と声を絞り出した。
一方、学校に対しては「(いじめに対し)精いっぱい対応してくれた」としながらも、「二度とこういったことが起きないようしっかり背景を調査してほしい」と強く訴えた。