群大指導医不正取得、新たな対策は講じず…日本肝胆膵外科学会
読売新聞(ヨミドクター) 2016年10月15日 12時21分配信
群馬大学病院で相次いだ手術死に関連し、旧第二外科教授(7月29日付で諭旨解雇)が虚偽の手術実績で指導医の資格を取得していた問題で、日本肝胆膵(すい)外科学会は、新たな対策は取らない旨の見解を学会のサイトで公表した。
同学会が認定する高度技能指導医は、一定以上の難度の手術件数などが必要としている。群馬大が設置した第三者の調査委員会が今年7月に公表した調査報告書では、指導医資格が虚偽の実績で取得可能だったことに対し、「防止策を講ずるべきだ」と同学会に要望していた。
これを受け、同学会は「術者(執刀医)は手術の主要部分を実際に行った者で、手術記録に明記させている。不正申請への対策はサイトビジット(実地検査)で申請書類と内容を照合している」などと説明。「不正防止対策はすでに十分講じているが、さらに会員に周知徹底する」とするにとどめた。