中3自殺「形式的指導が一因」=誤記録で推薦出ず、第三者委報告―広島

中3自殺「形式的指導が一因」=誤記録で推薦出ず、第三者委報告―広島
時事通信 2016/11/3(木) 22:39配信

 広島県府中町で昨年12月、万引きをしたとの誤った記録で志望校の推薦をもらえなかった町立中学校3年の男子生徒=当時(15)=が自殺した問題で、町教育委員会が設置した第三者委員会は3日、「機械的、形式的な進路指導が自殺の一つの要因」とする報告書を教育長に提出した。
 
 第三者委は、男子生徒が3年生まで真面目に学校生活を送り、学習や素行に問題がないと教員の誰もが認識していたのに、誤った記録で機械的に推薦が認められなかったと判断。「生徒一人ひとりの状況を踏まえ、総合的に判断するという教育的視点を欠いた」と学校側の問題点を指摘した。

 突然推薦が認められないと伝えられた生徒には戸惑いと苦悩が生じたが、報告書は「生徒と教員の間に信頼関係が十分構築されておらず、学校がサポートを行わなかったことも自殺の要因の一つ」とした。

 第三者委の委員長を務めた古賀一博広島大教授(教育行政学)は記者会見で「教師が情報を共有し、自分の問題として捉えてほしい」と求めた。

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